コート紙や上質紙の違いとは?洋紙5種類の特徴まとめ
紙は、大きく分けると「洋紙」と「和紙」の2種類があります。印刷通販のイロドリで取り扱っている用紙は、約260種類。機械で大量製造しているため『洋紙』の部類になります。
今回は、さらに『洋紙』について掘り下げてご紹介いたします。
「塗工紙」と「非塗工紙」とは?
現在は、機械で生産される「洋紙」のほうが多く利用されています。実は、洋紙の中にも様々な種類があり大きく「塗工紙」と「非塗工紙」の2つに分かれています。「塗工紙」とは、洋紙の表面に塗料を塗布し、なめらかにしたり光沢をもたせたり、印刷に適した状態にしたりなど、表面加工を施した用紙です。印刷適性の向上のために表面塗工を行っております。コート紙や、マットコート紙などがこれにあたります。
一方「非塗工紙」とは、紙を製造したままの状態です。塗工紙のように表面加工を行っておりません。上質紙やケント紙などの筆記性がある用紙や図面用紙などがこれにあたります。
塗工紙の種類
塗工紙は、表面加工の方法により、銘柄が異なります。銘柄は主に光沢の強さによって変わります。イロドリでは、大きく分けて「コート系」と「マット系」と呼んでいます。
まずはコート系からご紹介いたします。
コート系
程よく光沢があり、写真の発色も良いので、イロドリでも人気の用紙です。「チラシといえばコート紙!」と言っても、過言ではないくらい多く使われています。どんな用紙を選べばいいのか分からない…そんな時には、まずはコート紙を選んでみてもいいかもしれません。
主要な取扱い用紙:コート、アートポストなど
キャストコート系
塗工紙の中でも、特に光沢の強い用紙です。まるで鏡のような光沢があります。用紙そのものに強い光沢があるため、塗りつぶすようなデザインよりも、用紙の光沢感が映えるようなデザインに仕上げるのがおすすめです。塗りつぶすようなデザインがあると、用紙の光沢面がインクの層によって失われてしまうのでご注意ください。
主な取扱い用紙:ミラーコートC、ミラーコートAP、ミラー上質など
マット系
コート紙に比べ、表面の光沢を抑えた用紙です。光沢が全く無いわけではありません。落ち着いた、上品なツヤをしており、高級感を与えてくれます。こちらもコート紙と並んでイロドリで人気の用紙です。表面の光沢が抑えられているので、ちらつきがすくなく、文字の多いデザインなどにもオススメです。
主な取扱い用紙:マットコート、マットカード、IJ、ハイマッキンレーディープマットスノーなど
ダル系
ダル系は、マット系と同様に光沢を抑えた用紙ですが、マットコートとは異なりインクを載せた部分に程よい光沢が生まれます。
主な取扱い用紙:ハイマッキンレーピュアダルアート、サテン金藤、ヴァンヌーボVGスノーホワイトなど
紙の光沢の強さを比較すると
キャストコート>コート>ダル>マット
となります。
ミラーコート紙(キャストコート)がとってもピカピカですね。
ダル系のサテン金藤も、用紙の光沢は抑えられていますが、印刷部分は光沢が生まれています。
非塗工紙の種類
非塗工紙は表面の加工ではなく、用紙の品質により3種類に分類されます。
上質紙
イロドリでも人気のある用紙、書籍や資料などに多く使用されています。身近なところだとコピー用紙で使われています。化学パルプ(薬品などを使用し、化学的に紙の原料になる素材から繊維を抽出したもの)が100%使用されていると上質紙と呼ばれます。
主な取扱い用紙:上質紙、ケント、アラベールスノーホワイトなど
中質紙
化学パルプが40~90%使用されているのが中質紙です。写真週刊誌や漫画雑誌などの本文で使用されています。コピー用紙(上質紙)と写真週刊誌の本文(中質紙)比べると、中質紙は表面がザラッとしたような質感となります。
更紙(ざら紙)・わら半紙
わら等を使用したわら半紙や、再生紙など中質紙よりも化学パルプの量が低いものを、まとめて慣例的にこのように呼びます。最近ではなかなか見なくなったわら半紙。小学生の頃に配布されたプリント用紙がこれにあたります。
まとめ
このように、ひとえに『紙』と言えども種類は多種多様。さらには、各メーカーによって紙の白さや硬さなどで、同じ用紙名でも仕様は異なります。
洋紙の特性を理解して、商品に合った印刷物を仕上げてみてはいかがでしょうか。
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