右綴じと左綴じでは何が変わる?冊子印刷する前に知っておきたい人の目線の動き
イロドリ商品の機能性や耐久性をいろんな視点で検証していくコーナー。
デザインサポートの松下がお送りします( ‘ω’)b
前回のあらすじ
先週から始まった「冊子印刷を検証してみた」
前回は、イロドリで扱っている「無線綴じ冊子」「中綴じ冊子」について検証していきました。
今回からは、冊子印刷に関する様々な専門用語を徹底検証!
チラシやポスター印刷と違い、たくさんの用語のある冊子印刷。
ひとつひとつ、しっかり検証していきましょう!
右綴じ?左綴じ?
まずはじめは「綴じの向き」を検証していきましょう!
綴じの向きは、冊子の右側と左側どちらを綴るかによって決まります。
表紙の右側を綴じていれば右綴じ
表紙の左側を綴じていれば左綴じ
分かりやすいですね!
それでは、右綴じと左綴じはどんなときに使い分けるかご存知でしょうか?
綴じの向きは、どちらでもいいわけではありません!
ヒントは「日本の新聞は右綴じ、英字新聞は左綴じ」です。
この2つの違い、それは文字を読む方向です。
人間は文章を読む時、以下のような目線の流れて読んでいきます。
縦書きの場合は右から左へ、横書きは左から右へ。
そのため、縦書きの場合には右綴じ、横書きの場合は左綴じになります。
もし、この流れを逆に作ってしまうと…
目線がいったりきたり。どこから読んでいいのか分からなくなってしまいますね。
このようなことを防ぐためにも、綴じ方向はとっても大切なポイント!
綴る向きがどちらだか分からない…なんて時には、文章が縦書きか横向きかで判断しましょう。
冊子の…ノド?
冊子印刷には「ノド」があります。チラシやポスター印刷にはノドはありません。
一体どこがノドなのか…それは「冊子の中心」です。
冊子を開いたときに、ホチキスや接着剤で綴じられている中心部分を「ノド」と呼びます。
ホチキス留めなど、180度開くことのできる中綴じ冊子の場合、ノド付近に文章や絵柄が配置されていても読むことが出来ます。
一方、無線綴じ冊子では、ノド付近を接着剤で固めてしまうため180度開くことが出来ません。
もしもノドを考えずにデータを作成した場合…
このように、見栄えが劣りますね。
一般的には、ノド付近の15~20mmには余白(ノドアキ)を設定するといいと言われています。
また、中綴じ冊子の場合でも、たとえ180度開くことは出来ても、ノドにはページが切り替わるための段差や折り目、ホチキス等があります。
写真の中の人物の顔や、文章などはノド付近10mm程には配置しないことをオススメします。
また、ノドと反対側(冊子の端)を「小口」冊子の上下のことを「天地」と呼びます。
文字数が多い冊子の場合、ノドだけでなく、小口と天地にもある程度の余白を設けることで、読みやすい冊子が出来上がります。
紙面いっぱいに文字があるよりも、余白のある冊子の方が断然読みやすいですね。
インデックス?ノンブル?
続いては、あると便利な冊子の要素「インデックス」と「ノンブル」です。
名前は聞いたことがなくても、きっと見覚えのある2つです。
インデックスとノンブル…それは
コレです!どうですか?
「インデックス」は、「爪」や「柱」とも呼ばれます。インデックスをつけると、見たいページを探すときに便利になります。
各章ごとに色分けすれば、どこからどこまでが同じ章なのか把握するのに便利ですね。
ページ数の多いカタログなどでよく見かける手法です。
対してノンブルは、各ページに振ってある数字のことです。
「○○ページを開いて下さい」と言われた時に、サッと開くことが出来ます。
インデックスは、おおまかな範囲を把握するものでしたが、ノンブルの場合は、開きたいページをサッと誘導するときに便利です。
ちなみにノンブルはフランス語の「nombre」から来ているそうです。
英語の「Number」と同じ「数」という意味なんだとか。
インデックスもノンブルも、冊子の端(小口)にあることが一般的です。
端につけることで、冊子を全て広げなくてもパラパラパラッと確認することが出来ます。
端にある文字やアイテムには要注意!
あると便利な「インデックス」と「ノンブル」ですが、つける場合には気をつけないといけないことがたくさん!
端にあるということは、印刷したインデックスやノンブルが「切れてしまう危険性が高い」ということです。
切れてしまっては、折角作ったものも意味が無いですよね。
そんなことのないように、小口と天地に、3mm程余裕を設けましょう。
これはチラシやポスター印刷なども同じですね。
イロドリにご注文いただいた印刷物の多くは、10m程もある大きな印刷機で、仕上がりサイズよりも大きな紙にトンボ(トリムマーク)をつけて印刷を行います。
そのあと周囲を断裁し、A4やB5などのサイズに整えます。
印刷時には、インデックスやノンブルが切れることはありませんが、
そのあとの断裁の工程で切れてしまうことがあります。
断裁は、1枚1枚紙を切っているのではなく、専用の機械で印刷物を何百枚も重ねて行うため、
重ねた一番上の紙と下の紙では断裁時に差が生じてしまうことがあるのです。
その点を考慮し切れてはいけない文字などは端に置かず、3mm程余裕を持たせたうえでデータを作成しましょう。
今回は冊子印刷にまつわる専門用語を検証していきました!
言葉は知らなかったけど、言われてみたら納得!そんな用語がたくさんありましたね。
次回は、今回の内容を踏まえて実際にデータを作ってみます。
乞うご期待!
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