「インク」と「トナー」の違いとは?印刷方式によって異なるインクの種類を学ぼう。
印刷をするにあたって、文字や写真などを表現するために大切な要素である「インク」
「インク」はチラシやポストカードなどの印刷物はもちろん、ボールペン、マーカーなどの筆記具にも使用されています。
とても身近な存在のインクは、いったいどんなものなのかご存知ですか?
今回は、印刷方式によって異なる、様々なインクの種類について紹介します。
印刷物に使用されるインクは、主に着色料となる「顔料」と、インクの流れを滑らかにしたり、光沢を与えるための「ワニス」を原料としています。顔料とワニス、いくつかの添加物を混ぜ合わせることでインクができあがります。
印刷業界では「インク」ではなく「インキ」と呼ぶこともあります。どちらも同じ意味ですので、今回は「インク」でご説明します。
オフセット印刷では、水と油が交わらない性質を使用して印刷を行います。印刷時にインクのつく部分は親油性、つかない部分は親水性にすることで、発色の階調の表現をしています。
そのため、油性のインクが多く使用されています。
そのほかに大豆油を使用した「ソイインク」や、米ぬか油、パーム油などの「ベジタブルオイルインク」などの環境に配慮されたインクを使用することもあります。
油性インクの場合、「自然乾燥」、空気中の酸素と反応して乾燥する「酸化重合」という方法で、インクを乾燥させて用紙に定着させます。
自然乾燥をさせながら酸化重合を起こして定着させるため、長いものでは乾燥までに2日ほど時間がかかる場合もあります。
一方UVインクの場合、印刷物にUV(紫外線)をあてることで、インクが0.2秒ほどで硬化(紫外線硬化)し、用紙に定着します。油性インクと異なり、乾燥時間が極端に早いのが特徴です。
また、UVインクと同じ特性もつ「LED UVインク」という種類もあります。UV(紫外線)を発生させる装置をLEDライトに変更したもので、UVに比べて消費電力が抑えられる効果があります。
ちなみに、イロドリで扱っているチラシ・フライヤーやポストカードなどの印刷物は、主にLED UVインクを使用して印刷を行っています。コストを抑え、印刷後にすぐに断裁を行うことで、低価格・短納期を実現しています。
オンデマンド印刷の場合、液状のインクではなく、「トナー」と呼ばれる粉末状のインクを使用して印刷を行います。
トナーの粒子は1000分の5ミリほどととても細かく、肉眼で見ることはほとんど不可能なほど。食塩の粒子は0.2mm~0.75mmほどです。トナーはそれ以上に細かい粒子で作られています。
液状のインクではなく粉末状のトナーを使用する理由は、印刷時に静電気を利用するためです。静電気を使って印刷をする部分としない部分を作り出し、その後熱を加えて用紙に定着させます。
イロドリで扱っているオンデマンド印刷機や、会社に導入されているレーザープリンターや複合機もこの「トナー」を使用しています。
イロドリではチラシ・フライヤーや、会議・セミナー用冊子など、数十部ほどの少ない部数を必要とする印刷でオンデマンド印刷を使用しています。
インクジェット印刷の場合、液状のインクに電圧や熱を加えて霧のような細かな飛沫にし、紙に吹き付けることで色を表現します。
家庭用のプリンターで多く見かける方式です。イロドリでは大判ポスターの印刷に使用しています。
その他のインクとの大きな違いとして、インクジェット印刷では「顔料インク」や「染料インク」があります。
顔料インクは、顔料とワニス、添加物などを攪拌し混ぜ合わせた不溶性インクです。一方染料インクは、着色するための成分が完全にインクに溶けた状態の水溶性インクです。
顔料インクの場合、細かな粒子が用紙の表面にとどまることで発色します。それに対し染料インクは、用紙の繊維に染料が浸透することで発色します。
染料インクは、インクを吹き付けて紙の内部に浸透する(にじむ)ことでインク同士が混ざり合います。階調やグラデーションなどの表現が得意なため、写真の印刷に適しています。
しかし、水溶性のため顔料インクに比べて耐水性に劣り、用紙内にインクが浸透する(にじむ)ため文字などの輪郭のくっきりした表現には向いていません。
最近では、写真部分は染料インクで鮮やかな階調を表現し、文字部分はくっきりと顔料インクで表現するためにCMYK(染料)+K(顔料)という組み合わせのプリンターも増えています。
写真をより綺麗に印刷するためにCMYK(染料)+K(顔料)のほか、ライトマゼンタやライトシアン、グレーなどの中間色の微妙な色合いを表現するためのインクを搭載した6色印刷、8色印刷用のインクジェットプリンターも登場しています。
シルク印刷の場合、これまでに紹介したCMYK4色のインクをかけあわせて表現するのではなく、赤色や青色など1色(単色)のインクで印刷を行います。
そのため、掛け合わせでは表現できない蛍光色や金色、銀色など様々な表現が可能になります。
イロドリでは、Tシャツのプリントに用いられています。
シルク印刷のインクは、インクの素材そのものに特徴があります。表面に細かな繊維を付着させ、ふわふわとした手触りの「フロッキープリント」や、インクの中にラメを入れた「ラメプリント」なども可能です。
「インク」はチラシやポストカードなどの印刷物はもちろん、ボールペン、マーカーなどの筆記具にも使用されています。
とても身近な存在のインクは、いったいどんなものなのかご存知ですか?
今回は、印刷方式によって異なる、様々なインクの種類について紹介します。
インクとは?
印刷物に使用されるインクは、主に着色料となる「顔料」と、インクの流れを滑らかにしたり、光沢を与えるための「ワニス」を原料としています。顔料とワニス、いくつかの添加物を混ぜ合わせることでインクができあがります。
印刷業界では「インク」ではなく「インキ」と呼ぶこともあります。どちらも同じ意味ですので、今回は「インク」でご説明します。
オフセット印刷のインクとは?
オフセット印刷では、水と油が交わらない性質を使用して印刷を行います。印刷時にインクのつく部分は親油性、つかない部分は親水性にすることで、発色の階調の表現をしています。
そのため、油性のインクが多く使用されています。
そのほかに大豆油を使用した「ソイインク」や、米ぬか油、パーム油などの「ベジタブルオイルインク」などの環境に配慮されたインクを使用することもあります。
油性インクの場合、「自然乾燥」、空気中の酸素と反応して乾燥する「酸化重合」という方法で、インクを乾燥させて用紙に定着させます。
自然乾燥をさせながら酸化重合を起こして定着させるため、長いものでは乾燥までに2日ほど時間がかかる場合もあります。
一方UVインクの場合、印刷物にUV(紫外線)をあてることで、インクが0.2秒ほどで硬化(紫外線硬化)し、用紙に定着します。油性インクと異なり、乾燥時間が極端に早いのが特徴です。
また、UVインクと同じ特性もつ「LED UVインク」という種類もあります。UV(紫外線)を発生させる装置をLEDライトに変更したもので、UVに比べて消費電力が抑えられる効果があります。
ちなみに、イロドリで扱っているチラシ・フライヤーやポストカードなどの印刷物は、主にLED UVインクを使用して印刷を行っています。コストを抑え、印刷後にすぐに断裁を行うことで、低価格・短納期を実現しています。
オンデマンド印刷のインクとは?
オンデマンド印刷の場合、液状のインクではなく、「トナー」と呼ばれる粉末状のインクを使用して印刷を行います。
トナーの粒子は1000分の5ミリほどととても細かく、肉眼で見ることはほとんど不可能なほど。食塩の粒子は0.2mm~0.75mmほどです。トナーはそれ以上に細かい粒子で作られています。
液状のインクではなく粉末状のトナーを使用する理由は、印刷時に静電気を利用するためです。静電気を使って印刷をする部分としない部分を作り出し、その後熱を加えて用紙に定着させます。
イロドリで扱っているオンデマンド印刷機や、会社に導入されているレーザープリンターや複合機もこの「トナー」を使用しています。
イロドリではチラシ・フライヤーや、会議・セミナー用冊子など、数十部ほどの少ない部数を必要とする印刷でオンデマンド印刷を使用しています。
インクジェット印刷用のインクとは?
インクジェット印刷の場合、液状のインクに電圧や熱を加えて霧のような細かな飛沫にし、紙に吹き付けることで色を表現します。
家庭用のプリンターで多く見かける方式です。イロドリでは大判ポスターの印刷に使用しています。
その他のインクとの大きな違いとして、インクジェット印刷では「顔料インク」や「染料インク」があります。
顔料インクは、顔料とワニス、添加物などを攪拌し混ぜ合わせた不溶性インクです。一方染料インクは、着色するための成分が完全にインクに溶けた状態の水溶性インクです。
顔料インクの場合、細かな粒子が用紙の表面にとどまることで発色します。それに対し染料インクは、用紙の繊維に染料が浸透することで発色します。
染料インクは、インクを吹き付けて紙の内部に浸透する(にじむ)ことでインク同士が混ざり合います。階調やグラデーションなどの表現が得意なため、写真の印刷に適しています。
しかし、水溶性のため顔料インクに比べて耐水性に劣り、用紙内にインクが浸透する(にじむ)ため文字などの輪郭のくっきりした表現には向いていません。
最近では、写真部分は染料インクで鮮やかな階調を表現し、文字部分はくっきりと顔料インクで表現するためにCMYK(染料)+K(顔料)という組み合わせのプリンターも増えています。
写真をより綺麗に印刷するためにCMYK(染料)+K(顔料)のほか、ライトマゼンタやライトシアン、グレーなどの中間色の微妙な色合いを表現するためのインクを搭載した6色印刷、8色印刷用のインクジェットプリンターも登場しています。
シルク印刷のインクとは?
シルク印刷の場合、これまでに紹介したCMYK4色のインクをかけあわせて表現するのではなく、赤色や青色など1色(単色)のインクで印刷を行います。
そのため、掛け合わせでは表現できない蛍光色や金色、銀色など様々な表現が可能になります。
イロドリでは、Tシャツのプリントに用いられています。
シルク印刷のインクは、インクの素材そのものに特徴があります。表面に細かな繊維を付着させ、ふわふわとした手触りの「フロッキープリント」や、インクの中にラメを入れた「ラメプリント」なども可能です。