お役立ち 印刷通販ユーザー必見!デザインやデータ作成に役立つ情報を伝授します。

連載:印刷で映える!覚えておきたい写真の撮り方

きれいな写真は背景がボケている?スマホやコンデジでもできる、背景をぼかす撮影方法 
“きれいな写真といえば背景がボケた写真”という方も少なくないと思います。今回のテーマはお待ちかね(?)の「背景をボカした写真の撮り方」。

背景のボケは一眼レフの得意とするところですが、コンデジやスマートフォンでもボケ味を活かした写真を撮影できます。ボケ味とは、それぞれのレンズが映し出すボケの風合いのこと。

今回は、一眼レフだけでなく、コンデジやスマートフォンでも使えるテクニックをいくつか紹介します!

背景をボカすための基礎知識

背景のボケに関しては「被写界深度」という「ピントが合う範囲」の考え方が重要になりますが、ここではそうした難しい話は割愛し、とにかくボカすためのテクニックを紹介します。

ただし、最低限の知識として下の5項目だけは覚えておいてください。

  • ・撮影:被写体と背景の距離を離すと、より背景がボケる
  • ・撮影:被写体に近づいて撮影すると、より背景がボケる
  • ・レンズ:小さいF値で撮影すると、より背景がボケる
  • ・レンズ:望遠で撮ると、より背景がボケる
  • ・カメラ:センサーサイズの大きなカメラを使うと、より背景がボケる

以上のすべての条件が必要なわけではありませんが、それぞれの条件をかけ合わせるとさらにボケ味が強い写真が撮影できるようになります。

センサーサイズは、大きい順から「フルサイズ一眼、一眼、コンデジ、スマートフォン」となることが基本。「一眼レフだと背景がボケた写真が撮れる」と言われるのはこのためです。

背景をボカすテクニック その1:小さいものに近寄って撮影する

てくにっく01
いきなり目的と手段が逆転しているようでもありますが、とにかく簡単に背景をボカした写真を撮影する方法がコレ。センサーサイズが小さく背景をボカしにくいコンデジやスマートフォンでも、ほぼ間違いなくきれいなボケ味を得られるはずです。

その仕組はこう。花などの小さなものに接近して撮影するときに用いられるマクロモード(スマートフォンやコンデジも含め、通常自動的に切り替わるので意識せずに使っているはず)では、ピントが合う範囲が非常に狭くなるため、背景がボケやすくなるのです。

花はもちろん、小さなフィギュア、おいしそうな料理など、お手元のスマートフォンで思い切り近寄り、背景との距離が開くような構図で撮ってみてください。きっときれいに背景がボケた写真が撮れるはずです。

背景をボカすテクニック その2:最大望遠で撮影する

テクニック02
さあ、一眼レフの出番です。あ、コンデジでもOKですよ。

望遠で撮影するとマクロモードで撮影するのと同じように、ピントを合う範囲が狭くなります。そうした性質を利用したテクニックがこちら。

お手持ちのズームレンズ、もしくはコンデジがどの程度の最大望遠なのかにもよりますが、広角で被写体に近寄って撮影するよりも、被写体から少し離れて望遠で撮影するほうがより背景をボカした写真を撮ることができます。

広角よりも被写体が細身に撮影できることもあり、雑誌のグラビア撮影など、ポートレート撮影においてもよく使われるテクニックです。

背景をボカすテクニック その3:絞り優先モードでF値を最小に

てくにっく03_1
とにかく背景をボカしたければ、お手持ちの一眼やコンデジの撮影モードを「絞り優先(AvもしくはA)」に変更し、「F値」を最小に設定しましょう。

テクニック03_2
この「F値」はレンズごとに数値が異なり、その数値が少なければ少ないほどより多くの光を取り込める「明るいレンズ」と呼ばれます。たとえば「F4」のレンズよりも「F1.4」のレンズのほうが、より暗い場所でも明るく撮影することができるようになります。

このF値は小さければ小さいほどより背景がボケるようになるため、より明るいレンズを使い、F値を最小に設定して撮影することでボケの強い写真を撮れるようになります。

逆に背景をしっかりと写したい場合は、F値を上げて撮影するようにしましょう。

まとめ

以上「とにかく背景をボカす」ことを目的に3つのテクニックをご紹介しました。これからのテクニックはそれぞれ独立したものではなく、掛け合わせることでさらに背景を強くボカした写真を撮影できるようになります。フルサイズ一眼で、明るい望遠レンズを使い、最小のF値で被写体に近寄ると、すごくボケるでしょう。

とは言え、背景がボケればボケるほど良い写真かというとそんなことはありません。どんな写真を撮りたいのか、どんなボケ味が欲しいのかによって、各テクニックの取り入れ方を調整するようにしましょう。
タグ:
  • このエントリーをはてなブックマークに追加