バックナンバー IRODOLIC! の歴史がわかる! 2015年1月~2016年3月の記事アーカイブ。

連載:無茶なおねがいをしてみた

サイトの用語をいちいち説明してもらえるのか! 
イロドリのホームページに書かれている「全てのご注文にお応えします」の言葉を真に受けて、オペレーターさんに無茶なお願いをするトンデモ企画の第4弾。

今回は、「家電ショップでパソコンのモニターを購入したものの、画面が映らないのでショップにクレームの電話をかけ続けた結果、その原因がモニターのスイッチを入れ忘れていただけだった」という伝説を持つ、IRODOLIC! 編集部のT元が挑戦!

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ところでこの企画、一部の人々から「どうせ、身内同士のヤラセでしょ」などと陰口を叩かれているそうなので、今、ココで正直に言います。

正真正銘の「ガチ企画」です。

イロドリのフリーダイヤルに電話をかけて、こちらの身分を隠したまま無理難題を吹っかけるという、お仕事中のオペレーターの方々からすれば“いい迷惑”と思われて当然の行為!
ただし、アポなしで電話をかけ、普段の“素”の対応を確かめることで、品質向上を目指すという役割も当然持っているのです(本当かよ)!

そういえば小学3年生のころ、ジャンケンで負けた子どもが他人の家のインターホンを押して、走って逃げるという遊び「ピンポンダッシュ」が流行ったけど、あれに似た快感があるようなないようなぁwせdrftgy……。

というわけで(どういうわけだ)、今回の無茶なお願いは「サイトの用語をいちいちきちんと説明してもらえるかどうか」です!!

「おじいちゃんが町内ゲートボール大会のチラシを作る」、という設定で、電話してみたいと思います。
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はい、準備オーケー。

難しい印刷用語がわからず、印刷するのにいちいちつまずくおじいちゃんが、詳しい説明を求めたり、「サイトに書かれている言葉をわかりやすく変えて欲しい」などと、無理難題をふっかけます。

ちなみに私、30代ですが、老け声には自信があります。

さあ、オペレーターの皆さま、物分かりの悪さにかけては右に出る者のないワタクシを納得させてみるがいい(いつか必ず怒られるぞ、これ……)!

3月某日、18時30分


オ:オペレーターさん
T:T元

(カッコの中は、T元の心の声です)

T: えーとぉ、町内のゲートボール大会のチラシを、今度大きな大会やるで、せっかくだからお願いしようということになりましてな。
オ: チラシの印刷ですね?
T: それで、アンタのところのサイトを見とるんですが、ようわからん言葉が多くてのう。たとえば、「チラシ・フライヤー印刷」ってなんですかの?
オ: チラシもフライヤーも同じものと考えていただいて結構ですよ。
T: 同じものなら、ふたつはいらんでしょう。わかりづらいんで「チラシ」という言葉だけにしてくださいよ。
(まずはジャブだ)
オ: お客様によってはチラシのことを「フライヤー」と呼ばれますので、どのお客様にも誤解のないよう、併記させていただいております。
(うっ、よどみなく返してきた。さすがです!!)
T: ああ、そうですか。では、次の「オフセット印刷」と「オンデマンド印刷」っていうのはなんですかな?
オ: 「オフセット印刷」は大量の印刷に向いた印刷方法です。「オンデマンド印刷」は100部未満の小部数印刷するときにご紹介している印刷方法になります。
T: チラシは100部未満でいいですから、「オンデマンド印刷」を選べばよろしいのですかな。……えーっと、次に「用紙の種類」という画面が出てきましたが、これはなんですかな?
(紙の種類の違いなんて、詳しい人でなければわからないものだ。ここは無茶の言いがいがあるぞ……)
オ: ここで印刷する用紙を選んでいただきます。「コート紙」は光沢のあるツヤの紙で、マットコート紙は光沢を抑えたツヤのない紙のことです。上質紙は…
T: ちょ、ちょーっと、ちょっと待っとくれ。そんな言葉でいろいろ説明されたってわからないよ。ワシが作りたいのは普通のチラシじゃ。
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オ: 通常のチラシでしたら、弊社ではA4サイズ(210×297mm)、コート紙の90kgをご案内しております
T: えぇ? コート紙の90kg? なんですかそのキログラムって?
オ: キログラムというのは紙の厚さの言い方でして…
T: 厚さ? キログラムっていったら普通、重さのことでしょう。
オ: 印刷会社では1枚の紙を1000枚重ねたときの重さで紙の種類を表現するので、90kgという呼び方をしていまして、それで……
T: え? さっきワシはチラシの印刷は100部未満と言ったのに、どうして1000枚分の紙の話になるんですか。話を聞いておったのか!
(必殺、勘違い攻撃! 話を混同させ、勢いで正当化してみました! てへぺろぉ)
オ: 90kgというのは、あくまで1000枚分を重ねたときの重さのことです。実際の厚さは1枚当たり、約0.086ミリになるのですが、印刷での表現としてこのように表示させてもらっています。
(なるほど、丁寧でわかりやすい説明ですね)
T: でも利用者には関係ない話でしょう。こんな表現ではわかりづらくて適わん!
紙の種類の名前を変えてください!
(これなら、どうだ!)
オ: 用紙の種類をお客様にお伝えするために、弊社では「用紙見本帳」をご用意させていただいております。
T: 用紙見本帳???
(おっと、そうきましたか!!)
オ: 弊社サイトの「ご質問・ご相談はこちらから」より、「用紙見本をもらう」を選んで申請していただければ、印刷できる紙の種類がわかる「見本帳」を無料でお送りさせていただきます。
T: そんなサービスがあるんですか。便利ですね。
(あ、しまった。納得してしまった。しかも普段の言葉づかいに戻ってしまったぞ。立て直さなければ)
……こほん。えーっと、最後に出てくる「データ入稿」ってのはなんですかの?
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オ: チラシを印刷するための元データをお客様よりご送付いただきます。
T: え?そちらでチラシを作成してくれるんじゃないんですか? こっちはそのつもりで依頼しようと思ったのに。
オ: ということは、デザインから弊社にご依頼されるということですね。その場合ですと、弊社のデザイナーと直接連絡し合っていただくことになるのですが、10時から19時の間でしか対応できないんです。申し訳ありません。
(しまった。興奮して長々とやりとりをしていたらいつの間にか、19時を過ぎてしまった)
T: じゃあ、連絡し直すということですか? やり直せと? 今まで慣れないパソコンに向かって作業させられていたのは、なんだったんですか。
オ: いいえ。申請の手続きはこのまま進めていただいて構いませんが、デザインについては明日ご相談させていただくことになるだけです。
T: 「データ入稿」は必ずしないとダメなのでしょうか? そちらでデータを作っていただくわけには?
オ: そこまでは、作業の範疇外になりまして、ご対応できないんです。申し訳ありません。
T: 大会の題名だけなんですよ。今言いますからメモしてくださいよ。えーと「第45回ゲートボール選手権」これだけです。
オ: ……。
(お、迷ってる)
オ: ……。
(どうだ?)
オ: 申し訳ありませんが。ご対応できかねます。明日デザイナーとご相談いただけますでしょうか。
(ガクっ、やっぱりダメか)
T: わかりました、ありがとうございます。またかけますわ…。

まとめ


難しい用語に対して、「うーむ」と唸らせるだけの説得力。そして対応できないことについては、あいまいにせずその場ではっきりと断言しつつも、別の方法を提案するスタンス……。モノ分かりの悪いクレーマーになりきろうと思いましたが、説明のうまさと真摯な姿勢に納得せざるを得ませんでした!完敗です。
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カンカンカンカン! 終了〜。

白いタオル代わり(?)にこれ↑を置いて、立ち去るT元であった…。

ちゃんちゃん。


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